3シーズンほどサバティカルのアルニカを使用して、感じたことをレビューしよう。
私にとって初めての2ルームテントがサバティカルのアルニカだった。
奇跡的に抽選に当たって、秋、冬、春と3シーズン使ってみたけど、なかなかよいテントだった。
しかし、ちょっと違うかな?と思うところがあり手放した。
幸い、現在は価格が高騰しているため、私の中古品を定価の84,000円で買い取ってくれる方が表れて無事引き渡しをできた。
ツイッターで呼びかけたらすぐに引き取り手が決まりSNSのすごさを実感した。
これからキャンプを始めたいというビギナーの方で、男女のデュオキャンプで使用予定らいしい。
こういった使い方ならアルニカはとてもいいテントだと思うし存分に楽しんでほしい。
しかし万人にとってよいテントなど存在しない。
アルニカの良い点は山ほど情報があがっているので、ここではあえて
sabbaticalのアルニカを使用して感じたデメリットを書く。
使用条件
基本は家族3人ファミリーキャンプ
基本はファミリーキャンプが多い我が家。
家族3人、もしくは友人と二人での使用が主。
2家族のグループでのキャンプもありで、よくある2ルームテントの使い方だと思う。
秋、冬、春で使用
使った時期は、秋、冬、春でいずれも寒い時期だった。真夏に使う機会はないまま終わってしまったけど、フルメッシュになるアルニカのメリットが一番でるのが夏だったのかもしれない。
それでは、実際に私が感じたアルニカのデメリットを書いていく。
意外と設営が大変
まず言いたいのは、一人設営は難あり。
トンネル型のテントはDODのカマボコテントやノルディスクのレイサなどなど色々あるけど、共通してるのは構造がシンプルで設営がわかりやすいということ。
サバティカルのアルニカもとても構造はシンプルでポールをまっすぐさしてたてるだけ。
だけど、わかりやすいのと設営が簡単なのは別問題であることに気づいた。
わかりやすいけど、すっごい大変だった。
一人設営は可能だけど、大変。
ポールが硬い問題
個体差もあるかもしれないけど、むっちゃくちゃかたい。
ぐいぐいっとポールを反らせて、ポールを金具にさすけどこれが大変。
初めてだと、え?これここに刺さるの?ってなるから。
生地を寄せながら、相当な力をかけないとハマらない。この硬さが強度を出す肝でもあるから仕方がないのもわかる。
ネットの情報を見てるとポールを曲げてしまったという方も意見も割とあり、どこまで力をいれたらよいか迷うレベルであるのは確か。
ちょっと私にはきつかった。
色わかりにくい問題
メインポールは2種類、4本あるけどこれがわかりにくい。
設営していると、あれ?これはここでいいの?って毎回なる。
黒のスリーブには先が黒のポールというように色分けしてある。
グレーのスリーブには先がグレーのスリーブに挿す。
これが地味にわかりにくい。特に設営でごちゃごちゃしてるときはわからん。
全体にサンドカラーでおしゃれにまとめる為にやっているのはわかるけど、私はデザイン重視より分かりやすいテントがよいと感じた。
やっぱりポールとスリーブは赤には赤!黄色には黄色!みたいなのがいい。
自立しない
トンネル型テントはすべてポールをさしても自立しない。
あらかじめペグダウンしてから建てるなど対策はあるが、自立しないテントの設営は結構大変だということに気づいた。
子供のお世話が大変な家族キャンプでは、「ちょっとそっち側押さえといて~」ってのができない場面があってなかなか大変。
ドーム型なら自立するから一人で作業がしやすい。
結露問題
寒い時期はかなり結露する。これはどんなテントでもする時はするし、アルニカ固有のデメリットではないが、なるべく対策したいところ。
ルーフフライがない
フライの上にさらにルーフフライがあるとよい。
アルニカのルーフフライは今後オプションで出すことは公式へ問い合わせをしたら回答がきた。
しかし現状は存在していないため、フライ一枚で内側と外側を分ける構造になっている。
結露を少しでも減らすならやはりルーフフライは欲しい。
コットン素材ではない
ポリのテントを使っていると、だんだんコットン素材のテントが欲しくなる。
ポリはポリで軽量で安価である点などよい点がたくさんあるが、結露について言えば欠点でしかない。
実際に寒い時期につかうと、インナーテントの中がびっしょりぬれて寝袋が濡れてしまうことが度々あった。
寝袋濡れるとテンション下がる。干すもの増えるし。
意外とサイドの跳ね上げが頼りない
アルニカの売りの部分でもあってとってもかっこいいんだけど、サイドの跳ね上げが使いにくい。
購入したときは、タープの代わりになるし、素晴らしい!って思ったんだけど。
正直、私には使いにくかった。
ポール、ロープが邪魔
ポールやロープがごちゃごちゃして移動の邪魔になる。
まず、テントの側面にはテントそのものを支えるガイロープが4本ある。
そこに加えて、跳ね上げを固定するためのポールが2本とその支えのロープが4,5本。
このロープだらけの中に座ってもなかなかゆっくりできない。
何をするにもロープをよけながらでストレス。
無風ならテント側のガイロープは不要としても、跳ね上げるだけで結構ガチャガチャする。
家族で子供がうろうろするようなテントの場合はこれが邪魔になるから使いにくい。
跳ね上がる布の面積が狭い
日陰の面積が小さい。思ってたより小さい。
無いよりは全然いいのだけど。
加えて、上記で書いたとおりロープやらポールでごちゃごちゃする。
タープのようなイメージでいると、ちょっと違う?となるので要注意。
ちょっとした日陰くらいに思っておくとよい。
コールマンのコクーンⅢくらい大きいテントならもう少しサイド跳ね上げが役に立つかな?という印象。
雨には弱い
タープ替わりなると思いきや、二か所マジックテープで貼って布同士をつないでいるだけだから雨降ったら普通に漏れてくる。
タープ替わりにはならないから結局、タープは必要という結論になる。
まとめ
アルニカには上記で書いた欠点を補うほどのメリットもたくさんあるし、とてもコスパのよいテントだと思うが、ここではあまり情報がないデメリットについて書いた。
家族キャンプの場合、大人一人は子供の面倒をみて、もう一人の大人が設営を独りで行うケースが多い。
そうなったとき、例え複雑でも手順通りやれば女性一人でも設営ができるテントが理想。手順はわかってもパワー不足で対応不可になるテントはファミリー向けとは言いにくい。
また、結露についてはただでさえ荷物が多いファミリーキャンプで撤収に時間がかかるのに、乾燥させる時間が増えるためよろしくない。
売りであるサイドの跳ね上げも思っていたほど頼りにならない。
結果、私はサバティカルのアルニカを手放すことにした。
ちなみに、アルニカを定価で引き渡した軍資金をもとに買ったテントは、コールマンのマスターシリーズ4S2ルームカーブ。
スペック上はほぼすべての面においてアルニカを上回っているが、使用感はどうなのか楽しみ。
それでは、アルニカなかなか手に入らないテントではありますが、何かの参考になれば幸いです。